膜


内側ばかりに解説されても
とうの昔に見逃してしまった
生まれながらの僕の心は
おどけながら走り去って行ったよ

傷 ついた振りとか簡単に言う
振りをすることすら傷つくのに
膜が覆っているように見えて
隠そうとする膜が僕自身なんだ

わ からないことに怯えさせないで
いつかは溶け込んでしまうだろう
綺麗になることを求めないで
美しいものは砕かれやすいから

外 側ばかりに誘い出さないで
裸にはまばゆい烙印があるから
みんながむしりとりに来るよ
しばらくここで眠っていたいよ